第14回 「高校生のための化学」-化学の最前線を聞く・見る・楽しむ会-

主 催:   京都大学化学研究所  
協 賛: 公益社団法人 日本化学会  
後 援: 京都府教育委員会、滋賀県教育委員会、奈良県教育委員会、大阪府教育委員会、京都市教育委員会、宇治市教育委員会、城陽市教育委員会  
日 時: 平成23年7月30日(土)10時00分~16時30分
会 場: 京都大学宇治キャンパス 化学研究所 共同研究棟 大セミナー室 および各見学サイト(研究室、研究施設など)
〒 611-0011 宇治市五ヶ庄
  JR奈良線または京阪宇治線「黄檗(おうばく)」駅下車、徒歩約 7分
〔アクセスマップはこちら〕
対 象: 高校生および中学生、教員等
参加費: 無料  
プログラム: 10カ所の見学サイトの中から、午前・午後1カ所ずつを訪問し、最先端の研究現場を見学・体験します。また、昼食休憩後には化学研究所教授による講演を行います。
詳細なプログラムおよび選択可能な見学サイトはこちら
定 員: 先着順100名
(※見学サイトの選択については、それぞれのサイトに定員があるため、ご希望に添えない場合もあります。)
申込方法: 氏名・所属(学校名)・連絡先住所・電話番号および、下記10の見学・体験サイトの中から、午前の希望サイトと午後の希望サイト(各第1希望から第3希望まで)合計6サイトを記入の上、ホームページ、電子メール、またはFaxにて、下記までお申し込みください。お申し込み後1週間以内に受付受理の連絡がない場合は、下記申込先にお問い合わせください。実際に見学・体験していただくサイトについては、当日お知らせします。ホームページからのお申込はこちら(申込用フォーム)
申込期日: 平成23年7月15日(金)必着
申込先: 京都大学 宇治地区事務部 研究協力課「高校生のための化学」担当
電話:0774-38-3353  Fax:0774-38-3369
E-mail:kokai2011@uji.kyoto-u.ac.jp
※ 電話でのお問い合わせ等にお答えできませんので、御了承下さい。
個人情報
について:
申し込みの際にご記入いただきました「名前・所属・郵便番号・住所・電話番号・メールアドレス」の個人情報につきましては、厳重に管理いたしますとともに、第14回高校生のための化学の開催のみに使用し、他の目的に使用することはありません。

プログラム

9:30
開場(メイン会場:共同研究棟 大セミナー室)


ポスター(PDF)

10:00-10:30
概要説明
 ・化学研究所全体の紹介
 ・見学要領の説明
    各見学サイトの引率者の紹介
10:40-12:10
「午前の部」
見学サイト(1 3 4 5 6 7 8 9 10)から
お選びください

12:10-13:30

「昼食休憩」
※当日、大学生協の食堂が営業しています。ぜひご利用ください。
13:30-14:20
「講演 : 元素周期表を眺めてみよう」
 化学研究所教授 宗林由樹
14:30-16:00
「午後の部」
見学サイト(1 2 3 4 5 6 7 9 10)からお選びください
16:10-16:30
自由討論・アンケート記入
各見学サイトの教員、大学院生が質問に答えます。また、アンケートのご記入にご協力ください。

見学サイト

1 レオロジー:どろどろ・ぐにゃぐにゃ物質の科学 (材料化学) 午前・午後
  みなさんは固体と液体の区別ができますか?たとえばハミガキ。固体ならどうしてチューブから出せるのか?液 体ならどうして歯ブラシから流れないのか?そんな物質の性質を考えるのがレオロジーです。様々な物質のレオロジーを体感しながら、身近で不思議などろど ろ・ぐにゃぐにゃ物質の科学、レオロジーの世界をのぞいてみませんか。
 
2 分子がつくる薄膜:その中の電子は? (有機半導体) 午後のみ
  半導体といえばシリコン!ですが、有機物の半導体もあります。60年前に 発見された有機半導体は、今や、エレクトロニクスの一翼を担う時代を迎えています。様々な分子がそれぞれ集まってできる有機半導体は、まさに多彩な特徴を 示します。このサイトで、そのような有機半導体を研究している研究室のメンバーと一緒に、分子がつくる薄膜とその中の電子の振舞いについて考えてみません か?
 
3 分子の構造を目に見えない虹で見てみよう (界面の分子分光学) 午前・午後
  分子の構造はどうやったらわかるのでしょうか。分子はいかなる温度でもた えず振動し、ざわめいています。分子は、こうした振動を通じて目に見えない赤外線を吸収する性質があります。赤外線の虹を測定すると、化学結合が詳しくわ かり、そこから分子の構造だけでなく、分子の環境までもが理解できます。指先のわずかな汗や脂肪でも簡単に“虹”を測定して、何が含まれているのかを知る ことができます。
 
4 巨大分子を造って、見て、触ろう −不思議な高分子(ポリマー)の世界(高分子化学) 午前・午後
  原子・分子が多数つながった巨大分子(高分子)。その連結性が生み出す特異 な性質にちなみ、衣料から食品・エレクトロニクス・医療用まで、様々な高分 子材料が開発され、私たちの生活を支えています。当見学サイトでは、最新の 科学技術を使って実際に巨大分子を合成したり、「スライム」を作製して、さ らにこれを弾むスーパーボールのように変化させたりします。巨大分子ならで はの性質を体験し、巨大分子の面白さと不思議さとを体験してみましょう。
 
5 カラフルな重い元素の世界~青いケトン~ (有機化学) 午前・午後
  有機化合物は、一般に炭素、窒素、酸素、水素等の低周期元素からできてお り、生物を構成するだけではなく、日用品や薬品等、様々な形で生活に利用されています。一方、有機化合物の構成元素を高周期元素(重い元素)で置き換えた 化合物は、様々な色を持つなど、通常とは異なる性質を示します。本サイトでは、ケトン(>C=O)の酸素を重い元素である硫黄で置き換えた「重いケトン」 を実際に合成して、どんな色を持つのかを実際に見て頂きたいと思います。
 
6 きて、みて、さわって、化学はこんなにおもしろい (有機化学、天然物化学、生理活性物質化学) 午前・午後
  有機化学は「退屈な暗記もの」なんて思っていませんか? いえいえ、とん でもない。化学ほど身近でおもしろい学問はありません。さまざまな化学物質を、目で見て、匂いを嗅ぎ、手でさわり、時には味をみて、五感を研ぎすませて触 れながら、物質世界を支配する普遍の原理に迫ります。このサイトでは、五感に訴えるさまざまな有機化合物に触れながら、化学の本当のおもしろさを体験して いただきます。恐るべし、有機化合物!オドロキの実体験。
 
7 この好い香り,何かな? クロスカップリングで匂い分子を合成! (有機合成化学) 午前・午後
  見えたり触れたりするモノだけではなく、空気のように見えないモノも、水のような味のないモノも、すべてのモノは原子と分子からできています。 目には見えないけれど、確かにそこに存在する香水や花の香り。その正体である『匂い分子』の構造を学んでから、実際に作ってその匂いを嗅いでみましょう! 2010年にノーベル賞を受賞したクロスカップリング反応で、目的の匂い分子を合成します。 医薬品の製造などにも応用される、最先端の有機合成を実感してみてください。
 
8 遺伝子データのコンピュータ解析 (バイオ情報学) 午前のみ
  生物の設計図は基本的にDNA配列に書かれています。でも、その量は 人間の場合でもCD-ROM一枚に収まる程度です。ちょっとしたゲームソフトより少ない量なのです。その理由はとても不思議でまだほとんどわかって いません。しかし、一部分の配列データについては、コンピュータを使ってその意味や性質を予測する方法が世界中で数多く開発されてきました。 それらのプログラムのいくつかを体験して頂きたいと思います。
 
9 低温物理学 −196℃の世界を楽しもう !  (低温物理学)   午前・午後
  液体窒素(−196℃)を使った基礎的な物理実験を行います。空気の収 縮・膨張、超伝導体の不思議な性質、磁石にくっつく液体酸素などの実験を通して低温物理学、物質科学の面白さを実感してもらいます。また、高校生にも分か るレベルでその背景にある物理の解説も行います。当日はスタッフ・大学院生が研究の面白さが伝わるよう親切に説明を行いますので気軽に参加してください。
 
10 高強度の光がつくる虹色 (高強度レーザー科学) 午前・午後
  光の世界といわれている21世紀の光技術の根幹を担っているのがレーザーです。太陽からの眩しい光線を虫眼鏡で集めると紙片を燃 やします。そのような光線も透明な水やガラスは透してしまいます。一方、強力なレーザー光線では透明な水からなんと虹色の光が現れます。本サイトでは高強度レーザー装置の見学、 レーザー光線をつかったミニ実験を通して先端光科学の一端に触れてもらいます。