第13回「高校生のための化学」-化学の最前線を聞く・見る・楽しむ会-

主 催: 京都大学化学研究所
協 賛: 社団法人 日本化学会
後 援: 京都府教育委員会、滋賀県教育委員会、奈良県教育委員会、大阪府教育委員会、京都市教育委員会、宇治市教育委員会、城陽市教育委員会
日 時: 平成22年7月31日(土)10時00分~16時30分
会 場: 京都大学宇治キャンパス 宇治おうばくプラザきはだホールおよび各見学サイト(研究室、研究施設など)
〒 611-0011 宇治市五ヶ庄
JR奈良線または京阪宇治線「黄檗(おうばく)」駅下車、徒歩 7分
〔アクセスマップはこちら〕
対 象: 高校生および中学生、教員等
参加費: 無料
プログラム: 11カ所の見学サイトの中から、午前・午後1カ所ずつを訪問し、最先端の研究現場を見学・体験します。また、お昼休憩後には化学研究所教授による講演を行います。
詳細なプログラムおよび選択可能な見学サイトはこちら
定 員: 先着順120名
(※各見学サイトには定員がありますので、ご希望に添えない場合もあります。)
申込方法: 氏名・所属(学校名)・連絡先住所・電話番号および、下記11の見学・体験サイトの中から、午前の希望サイトと午後の希望サイト(各第1希望から第3希望まで)合計6サイトを記入の上、ホームページ、電子メール、またはFaxにて、下記までお申し込みください。お申し込み後1週間以内に受付受理の連絡がない場合は、下記申込先にお問い合わせください。実際に見学・体験していただくサイトについては、当日お知らせします。ホームページからのお申込はこちら(申込用フォーム)
申込期日: 平成22年7月23日(金)必着
※定員に余裕がありますので、申し込み期限を延長いたします。ご参加をお待ちしております。
申込先: 京都大学 宇治地区事務部 研究協力課「高校生のための化学」担当
電話:0774-38-3350  Fax:0774-38-3369
E-mail:kokai2010@uji.kyoto-u.ac.jp
※6月18日(金)は京都大学の創立記念日にあたりますので休業いたします。
電話でのお問い合わせ等にお答えできませんので、御了承下さい。
個人情報
について:
申し込みの際にご記入いただきました「名前・所属・郵便番号・住所・電話番号・メールアドレス」の個人情報につきましては、厳重に管理いたしますとともに、第13回高校生のための化学の開催のみに使用し、他の目的に使用することはありません。

プログラム

9:30
開場(メイン会場:宇治おうばくプラザきはだホール)


ポスター(PDF)

10:00-10:30
概要説明
 ・化学研究所全体の紹介
 ・見学要領の説明
    各見学サイトの引率者の紹介
10:40-12:10
「午前の部」
見学サイト(1 2 3 4 5 7 8 9 10 11)から
お選びください

12:10-13:30

「昼食休憩」
※当日、大学生協の食堂が営業しています。ぜひご利用ください。
13:30-14:20
「講演 : 元素周期表を眺めてみよう」
 化学研究所教授 小野輝男教授
14:30-16:00
「午後の部」
見学サイト(1 3 5 6 7 8 9 10 11)からお選びください
16:10-16:30
自由討論・アンケート記入
各見学サイトの教員、大学院生が質問に答えます。また、アンケートのご記入にご協力ください。

見学サイト

1 カラフルな重い元素の世界~青いケトン~ (有機化学) 午前・午後
有機化合物は、一般に炭素、窒素、酸素、水素等の低周期元素からできており、生物を構成するだけではなく、 日用品や薬品等、様々な形で生活に利用されています。一方、有機化合物の構成元素を高周期元素(重い元素)で置き換えた化合物は、様々な色を持つなど、通 常とは異なる性質を示します。本サイトでは、ケトン(>C=O)の酸素を重い元素である硫黄で置き換えた「重いケトン」を実際に合成して、どんな色を持つ のかを実際に見ていただきたいと思います。
2 遺伝子データのコンピュータ解析 (バイオ情報学) 午前のみ
生物の設計図は基本的にDNA配列に書かれています。でも、その量は人間 の場合でもCD-ROM一枚に収まる程度です。ちょっとしたゲームソフトより少ない量なのです。その理由はとても不思議でまだほとんどわかっていません。 しかし、一部分の配列データについては、コンピュータを使ってその意味や性質を予測する方法が世界中で数多く開発されてきました。それらのプログラムのい くつかを体験していただきたいと思います。
3 低温ビーム創成への挑戦 (加速器・ビーム物理学) 午前・午後
イオン蓄積・冷却リングS-LSRでは、通常の状態では気相でランダムに 運動している加速器中のビームを冷やして、液相からさらに固相に転移させる研究を進めています。これまでに電子ビーム冷却によりビームを1次元のひも状に 並べることに成功し、現在はこれを更に推し進めて、レーザー冷却により隣り合うイオン間の距離も固定された結晶化状態のビームが高速でリング内を周回する 状況(結晶化ビーム)の実現を目指しています。
4 見てみよう! 超臨界水の世界(物理化学・環境化学) 午前のみ
油を溶かして環境ホルモン・ダイオキシンを分解する水、超臨界水の化学を 紹介します。同じ水分子で構成されているが、普通の水とは違う超臨界水の世界を体験してみましょう。本見学会では、超臨界水とは何かについて説明し、超臨 界水がプラスティックを溶かしていく様子を直接観察します。その後、超臨界水の構造・反応を探る世界最先端の装置を見学し、超臨界水の中で実現する環境に 優しい化学反応について議論します。
5 地球に優しいエコ発光 – 有機エレクトロルミネッセンス素子を創ろう (有機発光材料) 午前・午後
省エネルギーの照明器具や、薄くて曲げられるフィルムのテレビなど、多彩 な応用が期待される有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子。これは、エネルギーを与えると光を発する有機化合物を利用し、これを正と負の板状の透明電 極の間に薄く挟みこむことで、電気の力で光を発生させる素子です。本サイトでは、実際にそんな有機化合物を合成し、これを用いて有機EL素子を作製して、 光らせてみましょう。
6 分子がつくる薄膜とその中の電子の挙動 (有機半導体の電子化学) 午後のみ
半導体といえばシリコンが代表格ですが、有機物にも半導体があることを半 世紀前に日本など三ヶ国の研究者が見つけました。その有機半導体がエレクトロニクスの一翼を担う時代を迎えています。分子が集まってできる物質は多彩で、 それが様々な応用に結びつきます。このサイトで、そのような有機半導体を研究している分子集合解析領域のメンバーと一緒に、分子がつくる薄膜とその中の電 子の挙動について考えてみませんか?
7 この好い香り, 何かな? 匂い分子を有機合成! (有機合成化学) 午前・午後
見えたり触れたりするモノだけではなく、空気のように見えないモノも、水 のような味のないモノも、すべてのモノは原子と分子からできています。目には見えないけれど、確かにそこに存在する香水や花の香り。その正体である『匂い 分子』の構造を学んでから、実際に作ってその匂いを嗅いでみましょう!金属元素を触媒や反応剤として利用する炭素と炭素をつなぐ有機合成反応で、目的の分 子を合成します。医薬品の製造などにも応用される、最先端の有機合成を実感してみてください。
8 高強度の光がつくる虹色  (高強度レーザー科学)   午前・午後
光の世界といわれている21世紀の光技術の根幹を担っているのがレーザー です。太陽からの眩しい光線を虫眼鏡で集めると紙片を燃やします。そのような光線も透明な水やガラスは透してしまいます。一方、強力なレーザー光線では透 明な水からなんと虹色の光が現れます。本サイトでは高強度レーザー装置の見学、レーザー光線をつかったミニ実験を通して先端光科学の一端に触れてもらいま す。
9 ケミルミネッセンス:化学の力で有機化合物を光らせよう! (有機化学) 午前・午後
縁日で売られている光るブレスレット、夏の夜空を彩る蛍の光、携帯電話の ディスプレーなど、これらはすべて分子が光るという現象によるものです。これらのうち、化学反応によるエネルギーを使って発光させるものは、化学発光(ケ ミルミネッセンス)と呼ばれます。本サイトでは、有機化合物を用いた化学発光現象を体験し、化学エネルギーの光への変換原理を考えてみましょう。
10 巨大分子を造って、見て、さわろう! 高分子の不思議な世界 (高分子化学) 午前・午後
原子・分子が多数つながった巨大分子(高分子)。その連結性が生み出す特 異な性質にちなみ、衣料から食品・エレクトロニクス・医療用まで、さまざまな高分子材料が開発され、私たちの生活を支えています。当見学サイトでは、巨大 分子を操り「人工いくら」や「コンタクトレンズ」を実際に造って、また、巨大分子が織りなす「ナノの世界」や、巨大分子ならではの性質「体温を感じる奇妙 な高分子」などを見て、さわって、巨大分子の面白さと不思議さを体験してみましょう。
11 低温物理学 -196℃の世界を楽しもう ! (低温物理学) 午前・午後
液体窒素(-196℃)を使った基礎的な物理実験を行います。空気の収 縮・膨張、超伝導体の不思議な性質、磁石にくっつく液体酸素などの実験を通して低温物理学、物質科学の面白さを実感してもらいます。また、高校生にも分か るレベルでその背景にある物理の解説も行います。当日はスタッフ・大学院生が研究の面白さが伝わるよう親切に説明を行いますので気軽に参加してください。