第12回「高校生のための化学」-化学の最前線を聞く・見る・楽しむ会-

主 催:   京都大学化学研究所  
協 賛: 社団法人 日本化学会  
後 援: 京都府教育委員会、滋賀県教育委員会、奈良県教育委員会、大阪府教育委員会、京都市教育委員会、宇治市教育委員会、城陽市教育委員会
日 時: 平成21年7月25日(土)10時00分~16時30分
会 場: 京都大学宇治キャンパス
木質ホールおよび各見学サイト(研究室、研究施設など)
〒 611-0011 宇治市五ヶ庄
  〔交通〕JR奈良線または京阪宇治線「黄檗(おうばく)」駅下車、徒歩 7分
対 象: 高校生および中学生、教員等
参加費: 無料  
プログラム: 10カ所の見学サイトの中から、午前・午後一カ所ずつを訪問し、最先端の研究現場を見学・体験してもらいます。詳細なプログラムおよび選択可能な見学サイトはこちら
定 員: 先着順約100名
(※各見学サイトには定員がありますので、ご希望に添えない場合もあります。)
申込方法: 氏名・所属(学校名)・連絡先住所・電話番号および、下記10の見学・体験サイトの中から、午前の希望サイトと午後の希望サイト(各第1希望から第3希望まで)合計6サイトを記入の上、ホームページ、 電子メール、またはFaxにて、下記までお申し込みください。お申し込み後1週間以内に受付受理の連絡がない場合は、下記申込先にお問い合わせください。 ご希望のサイトのうち、実際に見学できるサイトについては当日お知らせします。ホームページからのお申込はこちら(申込用フォーム)
※「第12回 高校生のための化学」の参加者は定員に達しましたので、申し込みを締め切らせていただきました。悪しからずご了承ください。ありがとうございました。
申込期日: 平成21年7月14日(火)必着  
申込先: 京都大学 宇治地区事務部 研究協力課「高校生のための化学」担当
電話:0774-38-3350  Fax:0774-38-3369
E-mail:kokai2009@uji.kyoto-u.ac.jp
個人情報
について:
申し込みの際にご記入いただきました「名前・所属・郵便番号・住所・電話番号・メールアドレス」の個人情報につきましては、厳重に管理いたしますとともに、第12回高校生のための化学の開催のみに使用し、他の目的に使用することはありません。

プログラム

10:00-10:30 概要説明(木質ホール3階にて)
 ・化学研究所全体の紹介
 ・見学要領の説明
    各見学サイトの引率者の紹介
10:40-12:10 「午前の部の見学」
見学サイト(1 2 3 4 5 6 7 8 9 10)から
お選びください

12:10-13:30

「昼食休憩」
当日、大学生協の食堂が営業しています。ぜひご利用ください。
13:30-15:00 「午後の部の見学」
見学サイト(1 3 5 6 7 8 9 10)からお選びください
15:10-16:30 「総合討論、なんでも聞いてみよう」
各見学サイトの教員、大学院生を囲んでのざっくばらんな質問受け付け、自由討論

見学サイト

1 カラフルな重い元素の世界~青いケトン~ (有機化学) 午前・午後
  有機化合物は、一般に炭素、窒素、酸素、水素等の低周期元素からできており、生物を構成するだけではなく、 日用品や薬品等、様々な形で生活に利用されています。一方、有機化合物の構成元素を高周期元素(重い元素)で置き換えた化合物は、様々な色を持つなど、通 常とは異なる性質を示します。本サイトでは、ケトン(>C=O)の酸素を重い元素である硫黄で置き換えた「重いケトン」を実際に合成して、どんな色を持つ のかを実際に見てもらいます。
 
2 遺伝子データのコンピュータ解析 (バイオ情報学) 午前のみ
  生物の設計図は基本的にDNA配列に書かれています。でも、その量は人間 の場合でもCD-ROM一枚に収まる程度です。ちょっとしたゲームソフトより少ない量なのです。その理由はとても不思議でまだほとんどわかっていません。 しかし、一部分の配列データについては、コンピュータを使ってその意味や性質を予測する方法が世界中で数多く開発されてきました。それらのプログラムのい くつかを体験してもらいます。
 
3 ビーム冷却一極低温ビームへのアプローチ ~冷たいビームとは~(加速器・ビーム科学)午前・午後
  イオンなどの粒子が束になって一方向に進む状態、それがビームです。普通 のビームはその中で粒子がばらばらに運動する気体の状態ですが、電子ビームやレーザーによって極低温まで冷却されることで、互いの位置関係が入れ替わらな くなり、固体に近い状態へと変化します。私たちのサイトでは、加速器設備・ビーム冷却装置の見学を通じて極低温ビームの研究成果に触れてもらうと共に、装 置の一部を使ってビームの加速・分析実験を行い、ビームの運動の様子を実感してもらいます。
 
4 見てみよう! 超臨界水の世界(物理化学・環境化学) 午前のみ
  油を溶かして環境ホルモン・ダイオキシンを分解する水、超臨界水の化学を 紹介します。同じ水分子で構成されているのですが、普通の水とは違う超臨界水の世界を体験してみましょう。本見学会では、超臨界水とは何かについて説明 し、超臨界水がプラスティックを溶かしていく様子を直接観察します。その後、超臨界水の構造・反応を探る世界最先端の装置を見学し、超臨界水の中で実現す る環境に優しい化学反応について議論します。
 
5 巨大分子を造って、見て、触ろう! 不思議な高分子(ポリマー)の世界 (高分子化学) 午前・午後
  原子・分子が多数つながった巨大分子(高分子)。その連結性が生み出す特 異な性質にちなみ、衣料から食品・エレクトロニクス・医療用まで、様々な高分子材料が開発され、私たちの生活を支えています。当見学サイトでは、最新の科 学技術を使って実際に巨大分子を合成したり、「スライム」を作成して、さらにこれを弾むスーパーボールのように変化させたりします。巨大分子ならではの性 質を体験し、巨大分子の面白さと不思議さとを体験してみましょう。
 
6 低温・高圧・極微の世界(無機化学・材料化学) 午前・午後
  ダイヤモンドも合成できる数万気圧という高い圧力下で物質を作る高圧合成 法や、真空中でバラバラにした原子から物質を組み上げていく薄膜法を使って、新しい性質をもつ無機化合物を生み出す現場を紹介します。液体窒素を使った、 マイスナー効果による磁気浮上など超伝導の世界を知る実験も行います。また、電子顕微鏡のスケールで物質の加工を行ったり、磁性を調べるナノテクノロジー の最前線を紹介します。研究の面白さが伝わるよう親切に説明しますので気軽に参加してください。
 
7 何の香り? 匂い分子を有機合成!(有機合成化学) 午前・午後
  見えたり触れたりするモノだけではなく、空気のように見えないモノも、す べての物質は原子と分子からできています。目には見えないけど、確かにそこに存在する化合物の代表である『匂い分子』。その分子の構造を教えてもらってか ら、実際に皆で作ってその匂いを嗅いでみましょう! 金属元素を触媒や反応剤として利用する有機反応で、炭素と炭素をつないで目的の分子を合成します。最先端の有機合成を実感してみてください。
 
8 高強度の光がつくる虹色 (高強度レーザー科学) 午前・午後
  光の世界といわれている21世紀の光技術の根幹を担っているのがレーザー です。太陽からの眩しい光線を虫眼鏡で集めると紙片を燃やします。そのような光線も透明な水やガラスは透してしまいます。一方、強力なレーザー光線では透 明な水からなんと虹色の光が現れます。本サイトでは高強度レーザー装置の見学、レーザー光線をつかったミニ実験を通して先端光科学の一端に触れてもらいま す。
 
9 ナタデココを作り、その正体を観察しよう(分子材料化学) 午前・午後
  セルロースは、植物細胞の細胞壁および繊維の主成分で、地球上で最も多く 存在する炭水化物です。環境にやさしい高分子として大いに注目されています。ナタデココも実は、バクテリアが産生するセルロースです。本サイトでは、まず セルロースについて説明します。次に、見学者の皆さんに、ナタデココを培養により作製し、その正体を顕微鏡により観察してもらいます。
 
10 -196℃の世界を楽しもう ! 超伝導と磁石の不思議(低温物理学) 午前・午後
  液体窒素(-196℃)を使った基礎的な物理実験を行います。空気の収 縮・膨張、超伝導体の不思議な性質、磁石にくっつく液体酸素などの実験を通して低温物理学、物質科学の面白さを実感してもらいます。また、高校生にも分か るレベルでその背景にある物理の解説も行います。当日はスタッフ・大学院生が研究の面白さが伝わるよう親切に説明を行いますので気軽に参加してください。