第17回「高校生のための化学」~ 先端高度研究の一端を学ぶ ~ を開催

 「第17回高校生のための化学」が平成26年7月26日(土)に開催されました。この行事は毎年夏に、次代を担う高校生に、化学(広くは科学)の奥深さと高度研究の醍醐味をより一層深く理解していただくことを目的に企画されています。
 気温が35℃を超える猛暑の中、遠くは仙台をはじめ全国から84名の高校生が参加しました。
 午前は佐藤直樹所長による化学研究所の概要説明の後、高谷 光准教授による講演「元素周期表を眺めてみよう」がありました。講演では、物質創製の分野で活躍する研究者の紹介や、宇宙の成り立ちからさまざまな元素が 生成された過程の話がありました。高校で習う「化学」の授業を別の視点から深く掘り下げた内容に、参加者たちから多くの質問の声があがり、活気ある講演会 となりました。
 午後からは9研究室が提供する見学サイトに分かれ、大型研究機器の見学や実験体験を行いました。実際の研究で使用されるレーザー機器を使って、屈折など の光の性質を体感するサイトや、ホタルの発光酵素であるルシフェラーゼの反応を観察するサイトなどがありました。
 参加した高校生からは「大学の研究室を目の当たりにして最先端の科学の一端を肌で感じ、具体的なイメージを持てるようになった」「化学は難しいというイ メージだったが、面白くてもっと知りたいものになった」との声が寄せられました。会の終了後も熱心に研究者に話しかける参加者の姿も見られ、次世代を担う 高校生たちへ最先端の科学を伝える有意義な会となりました。

 なお、プログラム終了後、レポートを提出した方全員に修了証をお送りしました。また、特に優れたレポート作成者に授与される「最優秀レポート賞」と「優秀レポート賞」には、選考の結果、以下の6名が選ばれました。

    最優秀レポート賞 乾 達基さん 大阪府立豊中高等学校 / 1年生
    最優秀レポート賞 大内 梨央さん 仙台白百合学園高等学校 / 1年生
    優秀レポート賞 伊藤 千晶さん 兵庫県立加古川東高校 / 1年生
    優秀レポート賞 川合 美帆さん 京都府立洛北高等学校 / 1年生
    優秀レポート賞 佐藤 幹太さん 立命館宇治高等学校 / 1年生
    優秀レポート賞 末永 あかりさん 京都教育大学附属高校 / 2年生
 

・プログラムはこちらをクリック

 写真集1:(各写真をクリックすると拡大画像が見られます)
会場入口のようす
化学研究所概要説明
佐藤直樹所長
講演 : 元素周期表を眺めてみよう
高谷 光准教授
サイト1:分子がつくる半導体 ― その中の電子の振舞い
サイト2:光の性質と分子集合系の構造 サイト3:微生物の環境適応と酵素の化学
サイト4:炭素からなる曲面構造分子の合成
―未来の炭素材料をつくろう
サイト5:見て、触って、作って学ぶ太陽電池の科学
 写真集2:(各写真をクリックすると拡大画像が見られます)
 
サイト6:重い元素の世界
~青いケトン~
サイト7:高分子の結晶化過程の観察 サイト8:遺伝子データのコンピュータ解析
サイト9:高強度の光がつくる虹色 講評・質疑応答・アンケート記入