福岡県立明善高等学校の生徒約40名が、化学研究所を訪れました。同校は科学技術系人材育成のために独自のカリキュラムを設けるスーパーサイエンスハイスクール（SSH）指定校です。
　はじめに材料機能化学系 高分子制御合成の登阪 雅聡 准教授から化学研究所の概要説明があり、その後「物質創製化学研究系 精密無機合成化学」、「環境物質化学研究系 分子微生物科学」、「複合基盤化学研究系 分子レオロジー」の３研究室のミニ講義を体験しました。
　精密無機合成化学の研究室では、金をナノ単位の粒子にすると、粒子の大きさによって色が様々に変化する様子を実際に見せながら解説し、ナノの世界では日 常では想像の及ばない変化が起こることを紹介しました。分子微生物科学の研究室では、微生物の優れた環境適応能力と多様性、およびそれらの有用性について 講義するとともに、微生物や生体分子を取り扱うための低温実験室、微生物培養関連装置、各種分析機器を紹介しました。また分子レオロジーの研究室では、 「弾む液体、流れる固体-高分子を中心に」と題し、固体と液体の中間のような物質（高分子）が変形していくときの動きや仕組みを解説し、偏光板を使って簡 単な実験を行いました。
　生徒らは幅広い分野の「化学」が結集する化学研究所ならではの３つの講義に熱心に耳を傾けていました。

	高分子制御合成 登阪 雅聡 准教授による説明	精密無機合成化学 佐藤 良太 助教の講義
	分子レオロジー 渡辺 宏 教授の講義
	分子微生物科学 栗原 達夫 教授の講義