第13回化研公開講演会開催

 環境にやさしい有機合成・原子の世界へのアプローチ

平成18年10月15日(日)、午前10時から2時間にわたり、京都大学化学研究所の共同研究棟大セミナー室で公 開講演会が開催され、50名以上の参加者が集まりました。14、15日の宇治キャンパス公開に併せて行なわれ、今年度は、附属元素科学国際研究センター・ 典型元素機能化学、中村正治教授と附属先端ビームナノ科学センター・複合ナノ解析化学、磯田正二教授を講師として、有機合成(化合物をつくる)と解析化学 (化合物の構造を調べる)の最先端研究に触れる機会となりました。
中村正治教授は身の回りにあって生活に欠かせない多くのものが有機合成により作られていること、またこのような大切な化合物を環境や人にやさしい方法で作 り出していくことの重要性を話しました。実際に、中村教授自身が開発した鉄やマグネシウムを使う方法で効率的かつ安全にこれらの化合物を作り出すさまを模 式図を使ってたいへんわかりやすく解説し、活発な質疑応答も行なわれました。
[上写真] 中村教授
 
磯田正二教授は肉眼では見えない分子を電子顕微鏡を使って直接見るにはどうすれば良いのか、またどこまではっきりと分子が見えるようになったかを話し、実 際に分子の姿を写真で紹介しました。最近では分子を構成する原子までもが見えるようになったという夢のような話が参加者を魅了しました。
(平成18年度 講演委員長 川端猛夫)
[上写真] 磯田教授