第4回京都大学COE「元素科学」国際シンポジウム (兼第2回元素科学国際研究センター国際シンポジウム)を開催
[上写真] シンポジウム会場
文部科学省科学研究費補助金・特別推進研究(COE)京都大学 COE「元素科学研究拠点」(元素科学:元素の特性を生かした有機・無機構造体の構築、研究プロジェクトリーダー:玉尾皓平 化学研究所教授)では、平成17年1月6日(木)~7日(金)に亘り、京都大学百周年時計台記念館にて 第4回京都大学 COE「元素科学」国際シンポジウム(兼第2回元素科学国際研究センター国際シンポジウム)(世話人代表:時任宣博 化学研究所教授)を開催した。
本特別推進研究(COE)(平成13年度までは中核的研究拠点形成プログラム)は、化学研究所8名、理学研究科1名、工学研究科1名の合計10名の教授メンバーから構成される 研究プロジェクトとして平成12年度に開始され、その後メンバーの入れ替え・追加を経て、現在は化学研究所7名、理学研究科2名、工学研究科1名、名古屋大学大学院理学研究科1名の合計11名のメンバーにより推進されている。 また平成15年4月1日には、本特別推進研究(COE)「元素科学研究拠点」でのこれまでの研究成果が高く評価され、「化学研究所附属元素科学国際研究センター」が発足した。
[上写真] 開会挨拶
研究プロジェクトリーダー 玉尾教授
本シンポジウムは、本特別推進研究(COE)の最終年度の国際シンポジウムとして、300名を越える参加者を集めて開催された。
[上写真] 講演者:R.H.Grubbs教授
(カリフォルニア工科大学)
今回のシンポジウムでは、「元素選択則と物質科学」を主テーマとし、R. H. Grubbs教授(カリフォルニア工科大学:先駆的有機合成反応開発)、K. Müllen教授(マックス・プランク高分子研究所:機能性有機π電子系化合物化学)、F. Wudl教授(カリフォルニア大学ロサンゼルス校:高次機能付加高分子化学)による基調講演に加えて、関連分野をリードする国内外の10名の研究者による 招待講演、本研究メンバーの研究室の若手研究者3名による成果発表、化学研究所附属元素科学国際研究センターのメンバー4名による成果発表、そして80件 のポスター発表が行われた。
第1日目、2日目ともに午前9時過ぎから午後6時過ぎまで、最先端の研究成果の発表と 活発な討論が行われた。また2日目の最後には、玉尾皓平研究リーダーから、5年間に亘る本特別推進研究(COE)の研究成果の総括とともに、本研究の中か ら提案された幾つかの「元素選択則」が紹介され、「元素科学」が物質創製研究の新しいコンセプトとして定着することへの期待の言葉をもって本国際シンポジ ウムが締めくくられた。
[左写真] 質問されるMüllen教授
[右写真] ポスターセッション会場