第7回 高校生のための化学、開催

  平成16年7月31日(土)、毎年夏期に行われる「高校生のための化学」が開催された。京都、奈良、大阪、兵庫などの近隣の府県をはじめ、千葉、静岡、広 島、鳥取、愛媛、宮崎などから中・高校生を中心とした112名の参加があった。参加者たちは12の研究室で実際に研究機器を観察し、研究者の指導のもとに 実験をするなど、最先端の「化学」に触れる一日を過ごした。
 各研究室(サイト)の見学内容は、さまざまな有機化合物の匂いや味を感じる実験や、低温溶融ガラスからファイバーを作る実験をはじめ、超臨界水の紹介、 大型の電子顕微鏡の操作、ショウジョウバエの求愛行動の観察など、バラエティに富んだ内容となった。サイトAM4「微生物のバイオテクノロジー」では、ル シフェラーゼ酵素と基質を1:1の割合で混ぜたときに起こる反応を観察。参加者たちがスポイトで注意深くそれぞれの液体をチューブにいれると、電気を消し た室内ではチューブ内の液体が黄緑色に発光して手元を照らした。「蛍の発光と同じ原理です」との説明に、身近な自然や生活の中にある「化学」を感じた様子 であった。
 参加者たちが帰宅したあとに、もう一度実験を楽しめるようにと、実験結果や器具などを持ち帰らせるサイトもあり、大切そうに鞄に入れる子どもたちの姿が見られた。