グリーンイノベーション基金事業に採択されました(若宮研究室)

 令和3年12月28日、京都大学(化学研究所若宮研究室)と株式会社エネコートテクノロジーズ(京大発スタートアップ)が進めている次世代太陽電池の開発が、NEDOのグリーンイノベーション基金事業(通称「GI基金」)に採択されました。
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101501.html
 
概要
 日本政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする目標を掲げました。
 この宣言を踏まえて、日本の新たな成長戦略として、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が策定され、経済産業省・NEDOに総額2兆円の「グリーンイノベーション基金事業」が創設されました。本基金事業は、研究開発・実証から社会実装までを見据え、官民で野心的かつ具体的な目標を共有し、企業等の取り組みに対して10年間の継続的な支援を行うものです。
 本基金事業はグリーン成長戦略で実行計画を策定した重点14分野を支援対象としており、その一つとして「次世代型太陽電池の開発」が挙げられています。この度、基金を担うNEDOはグリーンイノベーション基金事業の一環として「次世代型太陽電池の開発」の公募を行い、京大とエネコートの事業のほか、東芝や積水化学工業などによる5つの太陽電池開発プロジェクトを採択しました。本基金事業(第1フェーズ)の実施期間は2025年度まで、総額200億円の予算で、カーボンニュートラルの実現に必要不可欠な再生可能エネルギーの主力電源化へ向けて太陽光発電の普及が強力に支援されます。
 
事業内容
 日本は既に、国土面積あたりの太陽光発電の導入量は主要国で1位の状況でありますが、地域と共生しながら、安価に事業が実施できる太陽光発電の適地が不足しています。この課題を克服する手段の一つとして、既存の技術では太陽電池を設置できなかった場所(耐荷重の小さい工場の屋根やビル壁面など)にも太陽光発電の導入を進めていくことが期待されています。本事業では、その実現に向けて、電池の軽量性や壁面等の局面にも設置可能な柔軟性等を兼ね備え、性能面(変換効率や耐久性等)でも既存電池に匹敵する次世代型太陽電池(ペロブスカイト)の実用化を目指します。
 
事業名:グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発
実施期間:2021年度~2025年度(第1フェーズ)
予算額:200億円(6プロジェクトの総額)
京都大学と(株)エネコートテクノロジーズの採択課題名:「設置自由度の高いペロブスカイト太陽電池の社会実装」
 
※詳細は下記NEDOのHPをご覧ください。
グリーンイノベーション基金とは
https://green-innovation.nedo.go.jp/feature/to-business/
次世代型太陽電池の開発
https://green-innovation.nedo.go.jp/project/next-generation-solar-cells/