第15回「高校生のための化学」~ 先端高度研究の一端を学ぶ ~ を開催

 化学研究所は「第15回高校生のための化学」を平成24年7月28日(土)に開催しました。第15回を数える今年度は化学(広くは科学)の奥深さと高度研究の醍醐味をより一層深く高校生に理解してもらうことを目的に企画されました。

 気温が37℃を超える猛暑の中、全国から60名の高校生が参加しました。初めに佐藤直樹所長による化学研究所の概要説明があり、その後、若宮淳志准教授による講演「元素周期表を眺めてみよう」がありました。講演では、従来よりも省エネルギーな太陽電池の材料開発の紹介や、有機ELの発光デモがあり、参加者たちは興味深く講演を聴いていました。

 午後からは、9の見学サイト(研究室)に分かれ、大型研究機器の見学や化学実験に挑戦しました。大型の加速器やビーム冷却装置を見学し、その装置の一部を使ってビームの運動量の分析実験を行うサイトや、プラスチックを熱で溶かしながら、温度によって、結晶構造が変化する様子を顕微鏡で観察するサイトなどがありました。いずれのサイトでも、参加者は真剣な表情で実験に取り組んでいました。サイト見学・研究体験の終了後には、自由討論とレポートの作成があり、参加者たちは教員や大学院生のアドバイスを受けながら、熱心に実験した内容をまとめていました。

 なお、特に優れたレポートを作成した方には「優秀レポート賞」を授与することとしていましたが、選考の結果、今年度は京都府立洛北高等学校1年生の野津俊太さんに同賞を授与することが決まりました。

・プログラムはこちらをクリック

化学研究所概要説明   講演 : 元素周期表を眺めてみよう
佐藤直樹所長   若宮淳志准教授  

サイト見学の様子

     
 
自由討論・レポート作成