島川祐一教授らが2016年度大和エイドリアン賞を受賞

 平成28年8月1日、島川祐一教授、高野幹夫名誉教授、齊藤高志助教らの研究チームが 、2016年度大和エイドリアン賞を受賞しました。
 大和エイドリアン賞は、純粋科学または応用科学の分野で日本と英国の研究チームによる共同研究を賞し、The Daiwa Anglo-Japanese Foundation(大和日英基金)より授与されるものです。科学的なクオリティの高さと過去の業績に加えて、日英関係への長期的観点からの貢献度も考慮のうえ、審査されます。
 授賞式は英国、ロイヤルソサエティにおいて11月15日に行われる予定です。

・受賞テーマ
Materials Discovery using Extreme Conditions
(極限環境を用いた新物質探索)

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左から島川祐一教授、高野幹夫名誉教授、齋藤高志助教

 今回同賞を受賞したのは、島川教授とJ. Paul Attfiled 英国エジンバラ大学 極限環境科学センター教授をリーダーとする国際共同研究チームです。本研究チームは機能性酸化物材料に注目し、高圧力下での物質合成、および低温や高圧環境での電気・磁気特性評価により、新奇な特性を示す幾つもの遷移金属酸化物を発見してきました。また、それら新物質の結晶構造・磁気構造解析から特異な機能特性の発現機構を解明してきたことが今回の受賞につながりました。
 一連の国際共同研究は、2005年にAttfield 教授を化学研究所、外国人客員教授として招へいして以来続いてきたものであり、化学研究所は2011年には、エジンバラ大学、極限環境科学センターとの間で部局間交流協定を締結しています。2016年度からは、JSPS研究拠点形成事業(A.先端拠点形成型)「遷移金属酸化物の固体化学:新物質探索と革新的機能探求」(代表: 島川祐一 京都大学教授)で展開してきているものです。
 今後はこの分野の人材育成も含めた幅広い取り組みが日英グループを中心とする国際共同研究において展開されます。  

・関連リンク
大和日英基金ホームページ